
日本は高齢者に対して比較的優しい国です。しかし、「長生きして幸せな国かどうか?」と言われると、微妙ですよね。
もちろんそれには価値観や生活状況による個人差が大きく関わってきます。
ですが、間違いなく言えることは、これから圧倒的な老人の数の割合が増すという事です。
そして、
その時々で致命的なミスをしないように、知っておいたほうが良い未来予想図を3つに絞って書いていきたいと思います。
目次
街中に認知症老人が溢れかえる時代になる?
高齢者の運転事故はさらに増える?
運転免許を返納する人は増えてきているようですね。
しかし、これからその割合よりも圧倒的に多くの人が後期高齢者に突入していきます。
強制的に何か策を行うくらいでないと、高齢者の運転事故は改善されないでしょう。
個人的には、高齢者ドライバーには全員に『自動運転自動車』を支給して欲しいくらいです。
あなたの親が認知症で街をうろつくと・・・
年老いて認知症になり進行してくると、今いる場所や時間などもわからなくなってきます。
悪化すると、家族の顔や名前もわからなくなってきます。
そして、街を徘徊し、致命的な事故に巻き込まれることも容易に想像できますよね。
日本の国民性と国の制度設計ミスを知っておく
もし仮に認知症高齢者が街を徘徊し、過去にもあったように、電車に巻き込まれ死亡したケースなどは、いたたまれないどころか、被害者である家族側が加害者になってしまうことだってあり得るのです。
電車に引かれて死んでしまった親を持つ家族が、加害者として扱われ、多額の損害賠償請求をされるということです。
とは思いますが、それが我々の日本なのです。
そして、認知症老人の責任は家族になすりつけるような制度設計の日本で、そういた国民性で、今後、「施設から在宅へ!」などと言っているわけです。
「高齢者は出来る限り、施設ではなく在宅で生活しましょう。」ということです。
恐ろしいこと極まりないことを理解できるでしょうか。
望まない長生きを「させられる」時代になる?
「死」をタブー視しすぎる日本
日本はとにかく「死」をタブー視しすぎる国民性です。
「4」とか「9」とかいう数字も忌み嫌う人も多いですよね。
だから、「死」について教わることも自ら学ぶ事もほとんどありません。
縁起が悪いものとして扱われ、何も学ばないまま、実際に身近な人の「死」を迎えてしまうことになります。
「安楽死」を選べない日本
日本では、たとえどんな状況であっても他人の手を借りて「安楽死」を選ぶことは禁じられています。合法ではないということです。
世界では国や州により、安楽死を認めているところもあるようです。そして、世界で唯一、外国人の安楽死を受け入れているのがスイスです。
昨年、そのスイスにおいて初めて日本人の安楽死者が出ました。この件に関しては賛否両論あると思いますし、私もどちらか一方に意見を固めることは出来ません。
「死生観」をもっと考える必要性がある日本
「安楽死」については、今後日本でももっと議論をしていかなければいけないテーマであると思います。
しかし、高齢者の介護の仕事をしていると、
といった声は本当によく聞かれます。
そして、若い介護士さんたちは大体決まって
と返します。
別に悪気があるわけではなく、相手を想っての発言なのです。
普通はこれで正解です。
ただ、「死にたい(ほどの辛さ)。」を受け止めるような回答ではないですよね。
これが「死」をタブー視する日本人の国民性です。
我々日本人は、この国民性により自分で首を絞めてしまっているのです。
介護離職は歯止めがかからず虐待や介護殺人は増加の時代になる?
介護される母親と介護する息子の時代がくる
家族のあり方や女性の社会進出により、社会や家庭の役割のような「日本のかたち」も大きく様変わりしています。
そして、いずれ「母親を息子が介護する時代」が来ると言われています。
私もその一人です。すぐ近所に母親が住んでいます。要介護になれば施設に預けたりするまでは、間違いなく私が面倒を見ます。
被害者は女性、加害者は男性と言う事実
家庭内での介護で、要介護者を虐待してしまうケースはよくあります。別にこれは家庭に限らず、介護施設でも多くあるのです。
仕事としてやっているのに、そのいわばお客さんに手をあげてしまうというケースです。
普通では考えられないですよね。でも、それだけ普通ではないのが介護の世界なのです。
そんな世界にあなたはこれから身を置くことが出来ますでしょうか?
しかし、国民性はと言うと、
のイメージがまだまだ強いのです。
このイメージもまた、自ら首を絞めてしまっています。
そして、統計は、「被害者は女性が多く、加害者は男性が多い。」としっかり出ています。
そして、「母親を息子が介護をする時代」
・・・・・・
恐ろしすぎませんか。
なぜ最悪の結末に及んでしまうのか?
「介護離職」というのも社会問題になっていますよね。
親の介護の為に、都心でバリバリとやっていた仕事を辞め、親元に戻り、そして、自分の生活もままならなのに、介護の想像を絶する大変さも相まって、親を「虐待」をしてしまい、疲れ果て、気が付いたら親の首に手をかけていた・・・。
『介護殺人』
ドラマではなく、私たちの住むこの日本で普通に起こっていることです。
誰が自分の親の首に手をかけることを望むでしょうか?
親を大切に思うからこそ、責任感があるからこそ、親の介護をするわけです。
しかし、追い詰められて、ほぼ無意識のうちに親の首に手をかけてしまった人は、犯罪者として余生を生きていく道が待っている。それが私たちの国・日本です。
まとめ
究極の判断を迫られた時、致命的なミスをしないように、知っておいたほうが良い未来予想図を3つに絞って書いてきました。
①街中に認知症老人が溢れかえる時代になる
②望まない長生きを「させられる」時代になる
③介護離職は歯止めがかからず虐待や介護殺人は増加の時代になる
こんなことを書きながら私は、実は私の全ての予想が外れて欲しいと願っています。
これから2025年を迎え、恐ろしいほどの数の団塊の世代が、後期高齢者になっていきます。
その人たちがみな、要介護にならないように「予防」を自助努力で行っているかと言えば、きっとそうでもないでしょう。
介護サービスにもある「介護予防」もまだまだ浸透しているものでもありません。
今はもう「人生100年時代」です。
運がよけりゃ?(下手すりゃ?)本当に100歳オーバーまで生きないといけなくなるかもしれません。
認知症や体の衰えを少しでも遅らし、少しでも長く健康寿命が保てるように、私たち個人個人が自助努力し、40代である今から取り組まないといけないと私は思っています。
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